あの人の臨醐山黒酢レシピ Rinkosan Black Vinegar Recipe

ツレヅレハナコさん

食材に寄り添う淡麗な味。
和食にも使いやすい

文筆家
ツレヅレハナコさん
食と酒と旅を愛し、雑誌などのメディアやX(旧Twitter)やInstagramでレシピやおいしいお店を発信しているツレヅレハナコさん。もともとお酢が好きで、臨醐山黒酢の愛用歴はなんと15年以上。米酢で作るレシピにも黒酢を使うほどの筋金入りの臨醐山黒酢ラヴァーでした。

「調味料とは日常的に使うものなので、『あ、なくなっちゃった!』というときに、すぐに買えることが重要で、いちいち取り寄せるものではないというのが私のスタンス。どこに引っ越しても、どこのスーパーに行っても買えることが大事です。もちろん、職業柄いただいたり、自分で取り寄せることもありますが、スタンダードの調味料は家の近くで買えるもので、なおかつそのスーパーで一番いいランクのものが基準。その黒酢担当が臨醐山黒酢です」

とはいえ、最初は中国の黒酢だと思って近所のスーパーで手に取ったというハナコさん。

「でも、使ってみたら明らかに中国の黒酢とは違っていました。思っていた黒酢ではなかったけれど、これはこれでおいしくて、すごくきれいな味。食材に寄り沿う淡麗さがあって、和食にも使いやすいなあと。以来、私のなかでは中国の黒酢と臨醐山黒酢を明確に使い分けています」

ハナコさんが愛用している中国の黒酢は、もち米から作られる「鎮江香醋」で、独特の風味とコクが特徴。それを使うと一気に中国料理の風味になる。一方の臨醐山黒酢は玄米が原料で、米酢よりまろやかでやさしい味わい。

黒須

「水餃子を食べようとか、思いっきり中国料理を味わいたいとき、もっとゴイーンと強い味にしたいときは鎮江香醋を。和食でちょっとニュアンスが欲しいときや中国料理にそこまで寄せたくないときは、臨醐山黒酢を使っています。一方の臨醐山黒酢は酸味がおだやかで、味に奥行きがあるので料理の幅を広げてくれるし、確実においしくなるのに出しゃばらない。和食にも洋食にもエスニックにも、オールマイティに使えるところがいいですね」

と今回紹介してくれたのは、黒酢すし飯のちらし寿司

黒酢すし飯のちらし寿司

「黒酢のすし飯が好きで、具がいらないのでは? というくらいすし飯自体がおいしくなります。このすし飯で手巻き寿司パーティをよくやりますが、すし飯が黒いというだけで盛り上がるので宴会にはうってつけです」

その他にもよく作るのは、鶏肉のソテー トマト黒酢ソース、鶏手羽とゆで卵の酢しょうゆ煮、肉団子の黒酢あん、黒酢ドレッシングの春菊サラダ、薬味野菜たっぷりの黒酢だれを豚しゃぶや冷奴にかけたり麺を和えたり……とハナコさんの黒酢レシピのバリエーションは無限。

「うまみが強いので、しょうゆや塩をあまり入れなくても味が決まります。減塩効果がありつつ満足度が高いのもうれしいですね」

黒酢すし飯のちらし寿司
ここ1年ほど健康ブームがきているというハナコさん。料理に使うだけでなく、臨醐山黒酢を毎朝飲むようにもなったとか。

「まさか私が健康のためにお酢を飲む人になるとは思いませんでした(笑)。飲むお酢にもいろいろありますが、いわゆる穀物酢は飲みづらそうだし、フルーツビネガーだと甘いものが苦手な私には甘すぎて毎日飲むには辛い。そういえば黒酢を飲むのが流行っていたけれど、みんなもしやこれを飲んでいるのでは? と試しに臨醐山黒酢を飲んでみたら、甘すぎず旨みがあって、すごく飲みやすい! 朝起きぬけに一杯、炭酸水で5倍くらいに割って飲んでいます。シャキッとするし、その日一日の調子がいい気がしますね」

これも愛用しています!
美濃特選だし酢

毎朝お酢を飲み、休肝日は週3日。筋トレを始めて「PFCバランス」という言葉を知ったというハナコさん。
PFCとは、P=タンパク質、F=脂肪、C=炭水化物のこと。

「外食は100%ごちそう三昧なので、家では玄米雑穀ごはんに作り置きのおかずをのせた玄米どんぶりを食べています。作り置きおかずは野菜を塩でもむだけ、フライパンで蒸し煮するだけ、茹でて和えるだけで基本はノンオイル。そんなときに重宝しているのが美濃特選だし酢です」

削りたての枕崎製造かつお枯節と利尻昆布でとった一番だしを使った美濃特選だし酢は、自然なうまみとまろやかな酸味で上品な味わい。

「巷によくある調味酢は、味が決まっているけどちょっと甘い。お子さんがいる家庭では重宝するかもしれないけれど、酒飲みの私には甘過ぎる。その点、このだし酢は、だしがしっかり効いていて、なおかつ甘すぎず、土佐酢とすし酢のちょうど中間ぐらい。これ1本で甘酸っぱい味が決まるので、おつまみを作るにはすごくバランスがいいんです。戻した新わかめにかけただけでもおいしいし、茹でた小松菜にかけるだけでおひたしになります」

黒酢
ツレヅレハナコ

ツレヅレハナコ

Profile

食と酒と旅を愛する文筆家。全国や海外をめぐる食文化紀行の執筆をはじめ、お酒に合うおつまみレシピの開発などにも定評がある。著書に『女ひとりの夜つまみ』『まいにち酒ごはん日記』(ともに幻冬舎)、『ツレヅレハナコのじぶん弁当』(小学館)、『お酒好きに捧ぐ ツレヅレハナコのおいしい名店旅行記』(世界文化社)、『ツレヅレハナコの南の島へ呑みに行こうよ!』(光文社)など多数。

Rinkosan
Black Vinegar
Recipes 臨醐山黒酢レシピ❶

黒酢すし飯のちらし寿司

ホムパが盛り上がること確実!黒酢すし飯のちらし寿司

いつもとは違った黒いすし飯が新鮮で、
「このすし飯、なんか茶色くない?」から話が弾む。
コクのある黒酢を使ったすし飯は、ツンとした酸っぱさがなく、まろやかな味。
すし飯自体がおいしくなるので、わざわざお刺身を買いに行かなくても、
家にあるものでスペシャルなちらし寿司に。
薬味をたっぷりのせるのがハナコ流。

材料

【材料(作りやすい分量)】

米…3合
昆布…1枚(8×8cm)
水…3合

  • A臨醐山黒酢…大さじ4
    砂糖…大さじ2
    塩…小さじ1
  • 塩鮭…1切れ
    きゅうり…1本
    錦糸卵…2個分
    みょうが…2個
    大葉…10枚
    白ごま…適量

【作り方 】

1.
米は洗ってざるに上げ、30分ほどおく。炊飯器に入れ、昆布と分量の水を加えてすし飯モードで炊く。
2.
ボウルにAの材料を入れて混ぜ合わせる。
3.
塩鮭は魚焼きグリルなどで焼いてほぐす。きゅうりは薄い小口切りにして塩少々(分量外)をふってもみ、水けをしぼる。錦糸卵は細切り、みょうがは薄い小口切り、大葉はせん切りにする。
4.
飯台の内側をぬれ布巾で拭き、炊き上がった1を移す。2を回し入れ、うちわで手早くあおぎながら切るように混ぜる。
5.
4に塩鮭ときゅうりを加えて混ぜ、白ごまをふり、錦糸卵、みょうがを散らし、大葉をのせる。
材料

【ひと口メモ】

黒酢は旨みがあって甘いので、合わせ酢の砂糖は控えめに。レシピでは大さじ2としているが、好みで調節を。

具はお好みで。市販の鮭フレークを使ってもいいが、塩分の調節ができるので自分で焼くのがおすすめ。

生ものが入っていないので手土産にも。

Rinkosan
Black Vinegar
Recipes 臨醐山黒酢レシピ❷

鶏肉のソテー トマト黒酢ソース

トマトと黒酢の組み合わせが爽やかでおいしい鶏肉のソテー トマト黒酢ソース

鶏肉の皮はパリッと香ばしく、身はしっとりジューシー。
とろりとした甘酸っぱいソースがからみ、箸をのばす手が止まらない。
トマトと黒酢の組み合わせは中国料理でも定番なのに、
臨醐山黒酢なら「ザ・チャイニーズ」にならず、やさしい味わい。
白いご飯にはもちろん、ワインにもぴったり。
泡でも白でもロゼでも赤でも何でもいけます(笑)。

材料

【材料(2人分)】

鶏もも肉…1枚
塩…適量
こしょう…適量
片栗粉…大さじ1
オリーブオイル…大さじ2~3
トマト…1個

  • A砂糖…大さじ1
    酒…大さじ1
    臨醐山黒酢…大さじ1
    しょうゆ…大さじ1
  • B片栗粉…大さじ1
    水…大さじ2

万能ねぎ(小口切り)… 適量

【作り方 】

1.
鶏もも肉は太い筋に切り込みを入れ、余分な脂を取り除き、厚いところは包丁で少し開いて厚さを均一にする。身のほうに軽く塩、こしょうをして片栗粉をまぶし、余分な粉は落とす。
2.
冷たい状態のフライパンにオリーブオイルを入れて全体になじませ、1の鶏肉を皮目を下にして入れ、弱火でゆっくり焼く。途中、フライパンを傾け、皮から出た脂をスプーンですくって肉にかけながら10分ほど焼く。出てくる脂が多くなったら、キッチンペーパーなどで拭き取る。
3.
その間にソースの準備をする。トマトはヘタを落として大きめのひと口大に切り、ボウルにAをすべて入れて混ぜ、合わせ調味料を作る。
4.
2の肉に8割ほど火が通って皮がパリッと色づいたら裏返し、1~2分さっと火を通して取り出す。
5.
4のフライパンにトマトを入れて中火でさっと炒め、弱火にして合わせ調味料を加える。ひと煮立ちしたらBを合わせた水溶き片栗粉を回し入れてとろみをつける。
6.
4を食べやすい大きさに切って皿に盛り、5をかけて万能ねぎを散らす。
材料

【ひと口メモ】

鶏もも肉の下処理はしっかりと。油が冷たいうちから弱火で焼き、さわらず、じわじわ火を入れていく。

トマトは炒めすぎず、食感が残るくらいに。

トマト黒酢ソースは、青魚や豚肉、牛肉など脂の多いものと合わせても。卵でとじて丼にしてもおいしい。

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