20年近く愛用し、在庫がなくなるとすぐに買い足し続けているお酢があります。
それが、内堀醸造の「臨醐山黒酢」。
白いラベルに力強い筆文字で書かれた商品名に、薄墨で浮かぶ山の稜線。
スーパーマーケットのお酢コーナーで見かけたことがある人も多いはず。
黒酢というと中華料理のイメージが強いものですが、この黒酢は香りもコクもあるのにやさしくて、
和食にも洋食にも使いやすい。料理をしていても、いつも自然と手が伸びるのです。
そんな黒酢は、どんなところで、どのように作られているのだろう。
「つい手が伸びる」お酢を造っているのは、どんな人たち?
それを知りたくて、長野と岐阜にある「内堀醸造」製造工場を訪れました。
(2023年5月訪問)
実際に、宣伝広告は一切していないのに関わらず、生産量は年々右肩上がり。工場で働く社員さんたちの雰囲気はみなやわらかく、楽しそうに仕事をしている姿が印象的です。
「面白そうだから造ってみた」「もっとおいしくなる製法を考えたので試しに造る」。社内の醸造タンクや蔵には、そんなチャレンジ精神を尊重して作られた未知数の酢が数多く眠っているのだとか。
文章内の役職、年齢などは原稿執筆時2023年5月時点のものです。